こんにちは。マーケターの八田です。
先日、Googleの方とお話する機会があったのですが、そのときに「MUGENってご存知ですか?」と聞かれました。
私は生粋のオタクなのでゲームエンジンの「M.U.G.E.N」を連想しましたが、Googleの方いわく「GORINに続く検索広告の新たな指針」とのこと。
(ちなみにM.U.G.E.Nですが、アメリカの会社が開発したフリーの格闘ゲームエンジンです。誰でも簡単にキャラクターやステージを実装できることが魅力です。別作品のキャラクターのドリームマッチ要素などがうけてニコニコ動画で大人気になりました。)
今回は新たな指針である「MUGEN(むげん)」についてご紹介します。
Hagakure→GORIN→MUGENの特徴
新たな指針となるMUGENですが、GORINを発展させたものです。
そのGORINはHagakureを発展させたものです。(ややこしい)
いきなりMUGENの話をしてもピンと来ないと思いますので、簡単にそれぞれの特徴を紹介します。
Hagakureの特徴
HagakureはGoogleが推奨しているアカウント構造の名前です。
一言で言うならば「機械学習の効率化のために、アカウント構造をシンプルにする」です。
旧来の「1広告グループ1キーワード」だとデータが分散してしまうので、Hagakureでは複数のキーワードを1つの広告グループにまとめデータを集約し、機械学習の学習スピードを高めました。
ほとんどの広告代理店や広告主はこのHagakure構造にしているくらい普及しました。
GORINの特徴
そんなHagakureを発展させたものがGORINです。
コンセプトは「ユーザーが求めた情報を正しく・適切なタイミングで届ける」。
私は「広告のパフォーマンスを最大限高めるための指針」と思っております。
具体的な内容に関してはGoogle公式から解説記事が出ておりますので、そちらをご参照ください。
Google が理想とする AdWords 検索広告の最適化 -GORIN プロジェクト-
ユーザー行動が日々複雑化する中、人の手のみでは AdWords の最適化が追いつかなくなってきています。その一方で、AdWords も進化を続けており、広告配信の機械学習に任せてパフォーマンスを自動で最大化できるようになってきております。この機械学習の恩恵を受けるために重要なことは、AdWords の仕組みの正しい理解と土台作りです。このたび、Google では「GORIN プロジェクト」と題しまして、5 つの構成要素に基づくフレームを用い、広告主様のビジネスに応じた土台作りのための資料をご用意しました。この機会に、AdWords の設定を見直してみませんか?
MUGENの特徴
GORINの特徴が「効率化」ならMUGENの特徴は「スケール化」です。
GORINで行った「効率化」を前提として、「ビジネスの成長をするために価値のあるインプレッションの拡大」がコンセプトとなります。
具体的には3つのことを継続的に行っていく必要があります。
- 入札戦略 :KPIを考慮した自動入札を設定する
- リーチ :DSAや部分一致KWの検索レポートを確認し、追加/除外を行う(スクリプトで自動的に)
- 広告品質 :KWと広告の関連性を高める
とくに「2.リーチ」がGORINと異なり、インプレッションの拡大するための指針です。(ほか2つはGORINと大差なし)
継続的に検索KWの追加/除外を行っていく必要があり手間がかかるので、スクリプトの使用が推奨されています。
スクリプトについてまとめた記事を過去に私が掲載しましたので、よろしければご参照ください。
まとめ
MUGENはビジネスの成長のために、インプレッションを拡大しリーチを取りに行くための指針です。
Hagakure・GORINができていないと、費用だけが増えるだけで成果につながらないので、Hagakure・GORINをしていることが前提です。
もちろん「よし、さっそく導入するぞ!」ではなく、導入した場合のメリット・デメリットを鑑みることが我々プロに求められているので、社内でしっかりと議論を重ね導入していきたいと思っています。
MUGENに関してはまだまだ情報が足りていないので、開示され次第発信していきます。
以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました。