人材不足を解決する組織シリーズ3回目の記事です。
今回は人材不足を引きおこす人材流出マニュアル 個人編です。
この記事から読みはじめた場合、なぜこんなブラックジョークのような記事なんだと混乱してしまうので、ぜひ第1回の記事からご覧ください。
生理的欲求を満たすな
生理的欲求は理性や気持ちでどうにかなることではありません。
社員の満足度を下げるためには、「食べることを制限すること」「眠る時間をあたえないこと」「トイレの数を減らすこと」です。
これはもう説明するまでもなく不快なことでしょう。
しかし地味に思える「個室トイレの混雑」は生産性を低下させるために特に重要です。
株式会社リクルートは従業員の約1000人を対象としたアンケートを行い「個室トイレの混雑」を解消するため、真面目に取り組み改善を行ったことを発表しています。
危険な職場をあたえよ
社員である個人は、会社に安全を求めます。
個人が会社に求める安全とは具体的に、健康的でかつ気兼ねなく話すことができる環境を指します。
安全でない状態では野生動物と同じように、危険を察知するために集中力が使われてしまい肝心の業務に集中できません。
また個人は無条件に戻ってこれる安全な環境があることによって、恐れや不安がなくなり挑戦する気持ちが高まります。
そこでまず不健康な環境をつくることです。
例えば異臭がする室内。熱すぎたり寒すぎる空調。使い方をすこし間違えただけで怪我をしてしまう道具をそろえるのもいいでしょう。
そして個人の失敗を可視化し大勢にさらすことや、相手の言行をむりやりにおさえつけることが重要になります。
個人はその環境に戻ってきたいと思うことはなくなるでしょう。
不自由に仕事をさせろ
個人が自由な状態で仕事をすると本人は自発的になり積極性を高める影響をあたえてしまいます。
自由な状態とは具体的に、適切な難易度で細かい指示をうけず何度も挑戦を繰り返すことができる状態です。
よって個人には自由に仕事をさせてはいけません。
簡単すぎるもしくは難しすぎる仕事をあたえましょう。
そして細かい部分を指導するほど、ていねいに教えられたのに「できない」という状況をつくることで失敗を怖がらせましょう。
何度も挑戦できる環境を用意すると失敗を重ねることで、成功をうながし失敗経験に価値があることを個人が理解してしまいます。
チャンスを制限させることで決して失敗できない状況をつくりましょう。
また個人が仕事で得られる心理的報酬として大きいのが成功経験です。
もし個人が仕事で成功してしまう場合はその成功を奪い手柄を横取りする方法も事前に考えておきましょう。
定期的な個人面談をするな
定期的な個人面談は、相談できる上司や同僚との関係性をつくり、明確な期待とフィードバックを与えることで現在の仕事への集中力やモチベーションが高まってしまいます。
定期的な個人面談は日本でも10年ほど前から徐々に広まっている社内文化で、ベンチャー企業が導入しているイメージですが
日本の上場企業ではYahooやクックパッドの導入事例が知られており、最近ではパナソニックや楽天なども導入したそうです。
定期的な個人面談の有益性は高いです。絶対におこなっていけません。
キャリアアップの道筋を理解させるな
個人は組織の中でどのようにステップアップし、昇給・昇進していくかということを考えています。
自分自身のキャリアアップについて不安を抱えたことがない人はごく少数でしょう。
組織は個人に向けてキャリアアップの道筋や希望のある未来をイメージさせることで、迷いがなくなり目的意識をもって目の前の仕事に取り組めるでしょう。
個人には今後のキャリアにおいて、ただ働きながら能力を身に付けようと漠然に思わせ具体的なイメージを与えてはいけません。
そうすれば個人は自分のキャリアや自分の所属する組織に対しても迷い続けるでしょう。
最後に
組織編と個人編はモチベーション理論を参考(模倣)に書いていきました。
現在は人材不足や働き方改革などで、こういった理論を目にすることが増えました。
これはあなたの組織または個人にあてはまって使えるものではないかもしれません。
しかし組織の仕組みや個人への待遇をよりよい方向へアップデートできる組織が人材不足の現在、特に人材不足の福井では強く求められていると私は考えています。
それでは最後に偉人の言葉を。
そもそもエンジンのない自動車にいくら燃料を入れても走るわけがない。
問題はいかにエンジンを備えるかだ。フレデリック・ハーズバーグ
追記
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